Executive’s Talk

調達の視点から捉えるグリーントランスフォーメーション 価格比較から、コスト・リスク・持続可能性を踏まえた意思決定へ

一つの購買判断が及ぼす影響は、見積書に記載された価格だけにとどまらない。製造部門での使用状況、保全部門の業務負荷、サプライヤーの納入スケジュール、さらには一連のプロセスで必要となる資源にも関わる。そのため、調達部門は日々の業務を通じてグリーントランスフォーメーションを推進する、重要な接点の一つとなる。

MEGA Techでは、SAMTECH (Thailand) Co., Ltd.の購買担当者、パピッチャヤー・クンムアン氏に話を聞いた。若手の調達人材である同氏は、SIMTECが実施する「Green Transformation for Next-Generation Factory Leaders(次世代工場リーダーのためのグリーントランスフォーメーション)」を受講。工場内の調達ニーズの調整から、意思決定の経済合理性や影響をより広い視点で検討することまで、自らの役割を見つめ直す機会となった。

 

遠いテーマから、自らの役割への理解へ

受講前、パピッチャヤー氏はグリーントランスフォーメーションという言葉を耳にしたことはあったものの、調達業務とのつながりを明確には捉えていなかった。学びを進める中で、調達先の選定、サプライヤーとの連携、納入計画の策定が、いずれも組織の資源利用効率に関わることを理解した。

「受講前は、グリーントランスフォーメーションについて具体的な知識がありませんでした。言葉を聞いたことはありましたが、自分の仕事からは遠いテーマだと感じていました。研修を通じて調達業務にも関係があると分かり、自分もその推進に関われるのだと気づきました」

従来、調達業務におけるコスト削減では、複数のサプライヤーの価格比較や、前年の購入価格との比較を重視していた。また、サプライヤーの確認・評価では、調達する製品に関係する規格への適合状況などを確認していた。

研修によって、発注頻度、納入サイクルの適切さ、複数部門の調達ニーズを取りまとめる可能性など、検討の視野が広がった。こうした観点から、物品が工場に届く前の段階でも、調達部門が効率改善に貢献できることが見えてきた。

リーンの考え方で発注と納入の仕組みを見直す

SEEN → LEAN → GREEN → CLEANという学習の流れの中で、特に自身の業務とのつながりを実感したのがリーンの考え方だった。重複して発生する作業や、プロセスをより適切に組み立てる余地を把握できたためである。例えば、複数の部門が同じサプライヤーから購入していても、それぞれの調達ニーズが異なるタイミングで発生する場合がある。一部のサプライヤーでは既に納入頻度を減らしているが、社内の調達ニーズの集約には、なお改善の余地がある。

หลักสูตร Green transformation , Green transformation ลด carbon footprint

 

「現在は、購入の依頼がその都度入ってきます。複数の部門が同じサプライヤーから購入するのであれば、必要なものを取りまとめ、発注のタイミングを調整できるのではないかと考えています。私たちの重複作業を減らせますし、サプライヤーも頻繁に納入する必要がなくなります」

パピッチャヤー氏は、この考えを関係者と共有し、実際の使用ニーズに照らして実現可能性を検討したいと考えている。適切な発注・納入サイクルを設定できれば、調整業務や不要な輸送回数を減らせる可能性がある。同時に、生産に必要な材料や設備・機器を確実に利用できる状態を維持することも欠かせない。

重要なのは、購入を依頼する部門、調達部門、サプライヤーが一緒にプロセス全体を見直し、それぞれの業務効率を高める方法を探ることである。

Net Zero Roadmap Planで多角的な意思決定を学ぶ

視野を広げるもう一つの経験となったのが、ゲーム形式のワークショップ「Net Zero Roadmap Plan」だった。受講者が自ら考え、計画を立てることで、ネットゼロという目標を、具体的な意思決定の場面と結びつけて捉えられるようになった。

「Net Zero Roadmap Planのワークショップでは、少し遠いテーマに感じていたネットゼロについて、自分たちで考え、実際に計画を立てることができました。一つひとつの判断では、費用対効果、投資回収期間、他の部門や業務に及ぼす影響など、多角的に検討する必要があると分かりました。この考え方は、調達業務にも直接生かせると思います」

 

この活動を通じて得たのは、選択肢とその影響を相互のつながりから考える視点だった。ある側面では経済的に有利に見える判断でも、別の側面には条件や影響が生じることがある。そのため、進め方を選ぶ前に、必要な情報と制約条件を理解することが重要になる。

調達業務においても、この考え方は提案内容をより総合的に評価することにつながる。用途への適合性、期待される投資効果、投資回収期間、関連リスクなどを併せて検討できるためである。こうした学びは、技術部門や意思決定に関わる人々との対話の基盤を強化し、コストに関する検討を組織の目標とより明確に結びつけることにも役立つ。

工学の知識を調達業務の価値につなげる

工学を学んだ同氏には、もともと技術的な知識の基盤があった。しかし、日々の調達業務の中では、その知識を実際の用途や設備の動作と十分に結びつける機会が、必ずしも多くなかった。

パピッチャヤー氏は、PLC(プログラマブルロジックコントローラ)を含む、保全部門向けの機械部品や機器の調達を担当している。研修で実際に機器を操作し、データをダッシュボードに表示する方法を学んだことで、これまで調達してきた機器の機能をより深く理解できた。この経験から、工学の知識と調達の役割との関係も、より広い視点で捉えられるようになった。

「工学を学んできた私にとって、今回の研修は、これまでに身につけた知識やスキルを現在の仕事により明確に結びつける機会になりました。調達には、データ分析、リスク管理、コスト管理、そしてさまざまな観点からの意思決定が関わっていると分かりました。自分の役割をより広く理解でき、今の仕事の価値も、これまで以上に実感できるようになりました」

この理解は、他部門との連携にも意味を持つ。調達部門は、使用する側の要求とサプライヤーからの提案をつなぐ立場にある。技術的な理由や使用条件をより深く理解することで、必要な情報の確認や要求事項の調整を、より的確に行えるようになる。

共に学び、部門間の連携を深める

「工学を学んできた私にとって、今回の研修は、これまでに身につけた知識やスキルを現在の仕事により明確に結びつける機会になりました。調達には、データ分析、リスク管理、コスト管理、そしてさまざまな観点からの意思決定が関わっていると分かりました。自分の役割をより広く理解でき、今の仕事の価値も、これまで以上に実感できるようになりました」

この理解は、他部門との連携にも意味を持つ。調達部門は、使用する側の要求とサプライヤーからの提案をつなぐ立場にある。技術的な理由や使用条件をより深く理解することで、必要な情報の確認や要求事項の調整を、より的確に行えるようになる。

 

EXCLUSIVE TAKEAWAY

調達が意思決定の影響を多角的に捉えることで、組織の価値創出の可能性が広がる。

若手受講者の学びは、技術的な知識をビジネス上の意思決定につなげるという、グリーントランスフォーメーションの価値を示している。その対象は、発注・納入サイクルの見直しから、費用対効果、投資回収期間、関係部門への影響の検討まで幅広い。

経営層にとって、調達部門が製造部門や支援部門と共に学ぶ機会を設けることは、相互理解に基づく連携の基盤を強めることにつながる。同時に、若手社員が自らの担当業務から改善案を提案する機会も生まれる。これは、持続可能性の目標を組織の日々の意思決定に結びつける、重要な一歩となる。

 

คุณปพิชญา ขุนเมือง เจ้าหน้าที่แผนกจัดซื้อ

SAMTECH (THAILAND) CO., LTD.

 

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